環境調査
ごみ質分析
ごみ質の最終処分は再利用、埋め立て、海洋投棄など様々な形がありますが、何らかの中間処理が必要となります。我が国においては焼却率が他国と比べても非常に高く約75%程度と言われております。ごみ焼却の目的は大きく ①無害化、②減量化、③無臭化 に分けられますが、焼却場におけるごみ質の現状を把握することは重要な作業となります。アサヒテクノリサーチでは環整95号に準じたごみ質のサンプリングから分析まで、豊富な経験に基づき実施いたします。また、お客様のニーズに合わせた大規模種類分別などの経験も豊富にございます。
サービス内容
近隣の市町村から依頼を受けたごみ質の(1)単位容積容量、(2)水分、(3)ごみの種類組成分析(6組成:1.紙・布類、2.ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類、3.木・竹・ワラ類、4.厨芥類 (動植物性残渣、卵殻、貝殻を含む。)、5.不燃物類、6.その他(孔眼寸法約5mmのふるいを通過したもの))、(4)灰分、(5)可燃分を1回 /(月・現場)の頻度で測定します。
また、2回 /(年・現場)の頻度で家庭系ごみ、事業系ごみの200kgのごみからごみの種類組成分析のみで50組成に詳細分別する業務も行っています。
ごみ質の分析方法(環整95号より一部抜粋)
1. 試料の採取
(1)収集・運搬車からの採取
無作為に抽出した収集・運搬車から一台あたり10kg以上、合計200kg以上を採取する。
(2)ごみピットからの採取
ピット内のごみを十分混合したのち、200kg以上採取する
2. 試料の調製
採取した試料は、乾燥したコンクリート等の床上で、スコップ等でよく混合し、袋づめのごみは中身を取り出し、とくに大きなものは適当に細分する。つぎに、試料を十分に混合しつつ、四分法により数回縮分し、試料として5~10kgを採取する。
3. 測定分析
(1)単位容積重量
四分法にて5~10kg持ち帰った分析試料を容量既知の容器に入れ30cm位の所から3回落とし目減りしたならば、目減り分だけ更に試料を加えます。
単位容積重量(または見かけ比重)は、次式(1)により算出します。
●単位容積重量(kg/m3)=試料重量(kg)/ 容器の容量(m3)…(1)
(2)水 分
単位容積重量の測定に用いた試料を秤量したのち、乾燥器等を用いて105℃±5℃で、恒量を得るまで乾燥し秤量します。
水分は次式(2)により算出します。
●水分(%)=(乾燥前の重量(kg)-乾燥後の重量(kg))/ 乾燥前の重量(kg) ×100…(2)
(3)ごみの種類組成分析
水分測定に用いて乾燥した試料の全量をビニールシート等に拡げて次の6組成を標準として組成ごとに秤量し、重量比(%)を求めます。
1. 紙・布類
2. ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類
3. 木・竹・ワラ類
4. 厨芥類 (動植物性残渣、卵殻、貝殻を含む)
5. 不燃物類
6. その他 (孔眼寸法約5mmのふるいを通過したもの)
(4)灰分
ごみの種類組成分析で分別した6組成のうち、不燃物類を除き、各組成ごとに破砕機を用いて2mm以下に粉砕し、その一部をルツボに入れて105℃±5℃で2時間加熱します。
これを秤量したのち、電気炉を用いて800℃で2時間強熱し、秤量します。
灰分は、次式(3)、(4)および(5)により算出します。
●各組成の灰分(%)=(強熱後の重量(kg)/ 強熱前の重量(kg))×100…(3)
●乾燥ごみの灰分(%)= …(4)
Ai:(3)で求めた各組成iの重量比(%)
Bi:各組成iの灰分(%)(不燃物類については100とします)
●生ごみの灰分(%)=乾燥ごみの灰分(%)×(100-水分(%))/ 100…(5)
(5)可燃分
可燃分は次式(6)により算出します。
●可燃分(%)=100-水分(%)- 生ごみの灰分…(6)
※その他ご要望に応じたごみ種類別の分別も可能です。